2018年12月7日金曜日

ハイティンク&コンセルトヘボウのアルプス交響曲

R.シュトラウスアルプス交響曲はすでに何枚持ってるかわからないぐらいあるのだが、またこのCDを280円で見つけてしまったので買ってしまった。
RICHARD STRAUSS Ein Alpensinfonie op.64  
BERNARD HAITINK cond. CONCERTGEBOUW ORCHESTRA, Amsterdam 1985 PHILIPS
ベルナルト・ハイティンク指揮コンセルトヘボウo.による1985年PHILIPS録音のCD。
West Germany製輸入盤なのでたぶん相当に古い。

ハイティンクという指揮者が今も人気があるのか知らないのだが、蘭PHILIPSや英Deccaに残した多くの録音は大抵どれを聴いても高水準でほとんど不満はない。たぶんこのR.シュトラウスも素晴らしい。

このCDを聴いてるとプロの管楽器奏者ってすごい!って思うw そして次にこれだけ複雑な楽曲をまとめ上げるためのそこにあるオケ技量、指揮者の才能と情熱。
そして楽曲の魅力。十分にお腹いっぱい。

2018年11月9日金曜日

マズア&ゲヴァントハウスO.チャイコフスキー第4番

チャイコフスキーの交響曲第4番を10年ぶりぐらいに聴いた。昔はこの曲が好きすぎて聴きすぎて飽きてそのままずっと放置してた。

クルト・マズア指揮ゲヴァントハウス管弦楽団によるチャイコフスキー交響曲第4番を聴いた。
この盤誰も褒めてないw 評価もぜんぜん高くないようだが、自分はずっとこの演奏で聴いてたのでこれが基準。

他のCDだとカラヤンのウィーン・フィル、ベルリン・フィル、ムラヴィンスキー、インバルでしかこの曲を聴いたことがない。

ぶっちゃけ自分は金管楽器が強烈に響く演奏をありがたいと思わないw テンポ感と表現が適切あればそれでいい。中庸な演奏が望ましい。

というわけでマズアのこの演奏が好き。

2018年10月22日月曜日

ストラヴィンスキー「ダンバートン・オークス」

ギュンター・ヴァントNDRによる、ストラヴィンスキー、フォルトナー、ヴェーベルン、マルタンによる4曲を集めたアルバム(BMG)がそこに280円で売られていたので連れ帰った。

ヴァントは録音も多く、晩年は日本でもCDが売れたらしく中古でよく見かける。それでも280円で手に入ってラッキー。
IGOR STRAVINSKY : Concerto in Es "Dumbarton Oaks"
WOLFGANG FORTNER :"Bluthochzeit" Zwischenspiele für Orchester
ANTON WEBERN : Funf Orchesterstücke Op.10
FRANK MARTIN : Petite Symphonie concertante
Günter Wand cond. NDR-SINFONIEORCHESTER
いずれの曲もコンサートプログラムを組むときに1曲目あたりに持ってくると良い感じの曲。自分にとってヴェーベルン以外はすべて初めて聴く曲。

まずストラヴィンスキー協奏曲ダンバートン・オークス(1938)を聴く。1984年4月30日ハンブルク・ムジークハレでのライブ録音らしい。
名前は聴いたことあったけどぜんぜん有名になっていない曲で人気もないしコンサートレパートリーにもなっていない。

アメリカ時代のストラヴィンスキーらしい作風。明るく軽く颯爽とした15分に満たない曲。聴き終わって何も印象に残ってない曲w 英文の解説書を読むと、ハリウッドでバーナード・ハーマンに影響を与えたらしい。

ヴァントは20世紀音楽を得意レパートリーにしていたので気概とやる気で満ちたテキパキ斬りこむ演奏。

ヴォルフガング・フォルトナー(1907-1987)はこの曲が初めて聴く曲。「血の婚礼」というオペラの間奏曲らしい。1985年1月14日のライブ録音。

聴いてて十二音技法っぽいのでドイツ音楽らしさを感じる。15分に満たない曲。厳しく怖い音楽を聴かせてる。

ヴェーベルンの「オーケストラのための5つの小品」はよく聴くレパートリー。ストラヴィンスキーと同日の演奏会でのテイク。4分25秒で演奏。
この曲はキラキラクリスタルのような精緻さで演奏してくれればただそれだけで良いという曲。とくに感想はない。

スイス人作曲家フランク・マルタン(1890-1974)による小協奏交響曲(1944-45)は弦楽合奏にハープ、チェンバロ、ピアノのソリストが加わったシンフォニックで協奏的な作品。1984年11月26日の演奏会からのテイク。20分少々の曲。

自分、マルタンは今までほとんど聴いたことがなかった。これもまったく未知のレパートリー。フランス語タイトルだがあまりフランスを感じない。重苦しい。

2018年10月9日火曜日

アルゲリッチのモーツァルト25

マルタ・アルゲリッチによるモーツァルト:ピアノ協奏曲第25番ハ長調のLive盤(EMI)がそこに280円で売られていたので確保した。ベートーヴェンの第1番も収録。

モーツァルトはSzymon Goldberg 指揮のNetherlands Chamber Orchestra との共演。1978年コンセルトヘボウ(アムステルダム)でのライブ収録。

自分、モーツァルトのコンチェルトはNo.20、No.23、No.24、No.25ばかり好んで聴いている。とくにNo.20とNo.25が大好き。

アルゲリッチのモーツァルト録音ってほとんど聴いたことなかった。
最晩年のアバドと共演したDG盤が人気らしく、こちらのEMI盤はあまり感想を書いてる人を見かけない。
アルゲリッチは今もレジェンドなピアニストだけど、30代のころの演奏はどれもがスペシャル。このライブでも才気が爆発。最初のタッチから惹きつけられるし第3楽章の夢のような楽しさは異常。

ベートーヴェンの第1番はHeinz Wallberg指揮Royal Concertgebouw Orchestraとの1992年の録音。こちらは50代になったアルゲリッチ。
ハインツ・ワルベルクはN響にもたびたび客演した日本人にもおなじみの指揮者。調べてみたら2004年に亡くなってた…。それ、まったく知らなかった。

ピアノがあまりベートーヴェンらしくないようにも感じた。だがこれで良い。もう古色めいたドイツ人のベートーヴェンは聴こうと思えない。

2018年9月17日月曜日

ラフマニノフ 交響曲第2番

ラフマニノフ 交響曲第2番 のNAXOS盤がそこに280円で売られていたので買って帰った。
この曲はもう10年ぐらい聴いてない。久しぶりに聴いてみようか。
RACHMANINOV Symphony No.2 in E minor, Op.27
Leonard Slatkin cond. DETROIT SYMPHONY ORCHESTRA 2009
演奏はレナード・スラトキン指揮デトロイト交響楽団。この名前を自分は久しぶりに聴いた。かつてとても輝いてその後忘れていた指揮者と楽団だけど、ちゃんとずっと活動してた。

自分、ラフマニノフの交響曲第2番をプレヴィンとロンドンSOの有名な録音以外で聴いたことがなかった。あの1枚だけで満足してた。大変に重厚にロマンティック。

このスラトキン盤の冒頭を聴いて、あまりに違っていると感じた。そして、これは素晴らしい!と感じた。

音響がわりとデッドで楽曲の構造やリズムがとてもよくわかる明確な最先端演奏。オケと指揮者のやる気熱意がビシビシ伝わる。
この曲は第3楽章Adagioばかり有名だけど、この演奏は第2楽章も終楽章も緻密かつ熱気があってとても良い。

この曲がとても新鮮に感じた。最後に拍手が鳴り響くまでライブ録音だとは気づかなかった。聴き終わって、あぁ、良かった…と放心。安価で手に入りやすくオススメしたい1枚。

このCDは1曲目にヴォカリース、Op.34、No.14という曲が入ってる。「No.14」って?
このメロディーはラフマニノフの作品の中でとても有名な1曲だけど、14曲セットからなる歌曲集の最後の曲らしい。早くからラフマニノフによるオケ編曲があったらしい。

2018年9月4日火曜日

ハインツ・レーグナー「ワーグナー&R.シュトラウス管弦楽曲集」

ハインツ・レーグナーがベルリン放送SOを指揮したワーグナー&R.シュトラウス管弦楽曲集らしきCDを280円で見つけた。ちょっと悩んだが買って帰る。

ハインツ・レーグナー(Heinz Rögner 1929-2001)は東ドイツで活動し80年代に読売日響で常任指揮者を務めていたので日本でもよく知られた指揮者。今日ではドイツレパートリーのCDが手に入りやすい。このBERLIN Classicsというレーベルでレーグナーはよく見かける。
だが、それほどスター指揮者というわけでもなかったし、巨匠ともみなされていなかった気がする。

こいつは1977年にベルリンのChristuskircheでedel records録音された音源の1998年edelによるCDらしい。
Christuskircheは訳すとキリスト教会だが、カラヤンが膨大なレコーディングを行ったダーレムのイエスキリスト教会とは別の教会っぽい。

1曲目「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲から音がそこそこ良いので驚くのだが、残響が多めで世間の評価はいまいちのようだ。でも演奏はとても立派。なめらかで美しい。
「ラインの黄金」前奏曲、「トリスタンとイゾルデ」前奏曲も美しい。自分としてはとても気に入ってる。
カラヤンがバリバリ活躍していた同時代に同じ街で、同じベルリンの音楽家たちがちゃんと正しくワーグナーを演奏していた。

そしてR.シュトラウスの「サロメ」ダンスと「ばらの騎士」から。
自分の聴きなれた「サロメ」とだいぶ異なった甘い演奏で、こいつはちょっと印象薄。
「ばらの騎士」は自分はあんまり聴き込んでいないせいかもしれないけど、こちらは十分に楽しく聴けた。

調べてみたらこの音源はハイレゾ配信なんかで聴けるらしい。自分はそういうオーディオマニアじゃないので別にそんなの要らないw

2018年8月16日木曜日

カプースチン チェロ・ソナタ

ニコライ・カプースチンのピアノ、アレクサンドル・ザゴリンスキーのチェロによるカプースチン:チェロ・ソナタのCDを500円棚で見つけたので買ってしまった。こういうものは見つけたときに買っておかないと2度と聴けないかもしれないから。

裏面を見るとほとんどがロシア語表記のロシア盤。2008年にClassical Recordsというレーベルから出たものらしい。

自分、カプースチン(1937-)のCDを手に入れたのは初めて。自分がカプースチンの存在を初めて知ったのは女優の松下奈緒がピアノ科学生だったときに弾いていた…という話を聴いてから。
現代の作曲家とは思えないJAZZクラシックで驚いた。もう10年ぐらい前の話。今ではネットでだいたいの自作自演音源が聴けてしまう。

ザゴリンスキーというチェロ奏者を自分は知らなかった。ロシア語と英語による解説書によれば1962年モスクワ生まれでモスクワ・フィルの主席チェロ奏者を務め、ナターリャ・シャホフスカヤに師事したっぽい。
このCDに関する情報がぜんぜんないw 誰も聴いてない?!

再生してみると1曲目がベートーヴェンの「魔笛の主題による7つの変奏曲」だった。
どうもピアノの音が薄っぺらく録音が万全な感じがしない。まるでフォルテピアノのように聴こえる。
聴衆ノイズがするのでライブ録音っぽいが、あまり残響が聴こえない。解説書に詳し録音データが一切書いてない。1999年に録音としか書いてない。

2曲目はショパンのポロネーズ・ブリランテ op.3
この曲はショパンが残した数少ないチェロとピアノの室内楽曲。自分はこの曲をほとんど初めて聴いた。

3曲目からカプースチン「チェロとピアノのためのソナタ 第1番、作品63(1991)」
4楽章から構成されてるっぽい。1.Largo, Allegro animato 2.Srabanda 3.Scherzo 4.Introduzione e rondo とイタリア語表記。

4曲目がカプースチン「チェロとピアノのためのソナタ 第2番、作品84(1997)」
この曲はザゴリンスキーに献呈されたものらしい。1.Allegro non troppo 2.Intermezzo 3.Allegro assai という3楽章から成るものらしい。

5曲目はショパンのノクターン変ホ長調 op.9 no.2 のサラサーテ編曲版。
6曲目はカプースチンの「ピアノのためのDaybreak 作品26」という曲。この曲ではチェロがピチカートのみでピアノに音を加えてる。

ベートーヴェンとショパンは普通に楽しく聴ける。で、カプースチンの自作自演は…普通にJAZZを聴いている感覚。聴いている最中はクラシックのコンサートであることを忘れる。

2018年8月6日月曜日

ミヨー 交響曲第3番「テ・デウム」

こんなCDを見つけた。おお、これはゲンナジー・ロジェストヴェンスキーによるダリウス・ミヨーのアルバムではないか。1993年モスクワ音楽院でのライブの模様を伝える1枚っぽい。

先日、ロジェストヴェンスキーの訃報を聞いたとき、自分はこの巨匠がまだ存命だったということに驚いた。遺憾だ。今回このCDを追悼のためにと連れ帰り聴いてみた。500円で購入。
DARIUS MILHAUD(1892-1974)
Symphony No.3, "Te Deum", Op.271
The Bells, Symphonic Suites after Edgar Allan Poe, Op.259
from Saudades do Brasil,Op.67
Russian State Symphony Cappella conducted by Gennady Rozhdestvensky
Live in the Grand Hall od the Moscow Conservatory, Russia, in April 1993
OLYMPIAというレーベルのCDは他に2枚ぐらいしか持っていないのだが、英国ロンドンのレーベルだったのか。

ミヨーの交響曲をちゃんと聴くのはほぼ初めて。何も知識がない。演奏団体名を見て、ひょっとして合唱曲?と思った。おそらくロシア国立交響楽団とコーラスだと推測して買って帰った。Op.67はおそらく「ブラジルへの郷愁」として知られる曲だ。おそらく管弦楽曲だ。

交響曲第3番「テ・デウム」は副題のように荘厳。なおかつミヨーらしい数センチずれたかのようなユニークさも併せ持つ。なかなかの力作。自分は好き。
第2楽章でコーラスが入る。あ~あ~あ~♪言ってる。
フランス語の合唱がつくとオネゲルのようにも感じる。
ロジェストヴェンスキーは28分43秒で演奏。演奏終了後に拍手も収められている。

もっと演奏されていい楽曲のように感じた。調べてみたらこの曲はあんまりCDが他に存在しない。ジャケットに初録音と書いてあるからおそらくレアな曲。
これと同じ音源がnaxosで聴けるようだ。

エドガー・アラン・ポーの詩による交響的組曲「鐘」もその存在をまったく知らなかった曲。調べてもラフマニノフの同名合唱曲のほうが有名らしくミヨーのものはよくわからない。こちらは管弦楽のみの楽曲。終曲はこの作曲家らしい素っ頓狂な楽しさがある。美しく楽しくわかりやすい曲。

余白に「ブラジルへの郷愁」から4曲を収録。こちらはわりと録音を見かける曲だがそれほどメジャーでもない。

ロジェストヴェンスキーはロシアの聴衆にめずらしい曲を紹介してたんだな。

2018年7月6日金曜日

スヴェトラーノフの「春の祭典」

エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮USSR交響楽団によるストラヴィンスキー「春の祭典」の1991年Μелодия 盤を手に入れた。280円でそこにあったmade in USSR。
Evgeni Svetlanov cond. THE USSR SYMPHONY ORCHESTRA 1966 Μелодия
厚紙2枚折解説書が露語と英語のみで内容がそれほどない。

ゆったりテンポで始まる冒頭のファゴットの音が美しい。

今回聴いてみてとても端正で真面目で質の高い演奏のように感じた。

もう1曲「Jeu de Cartes」というバレエ組曲?を収録。こちらは1970年の録音。23分45秒で演奏。
日本では昔から「カルタ遊び」と呼ばれる。この曲はCDだとよく見かけるけど、自分はなにも思い入れがない曲。ストラヴィンスキーにはこの曲に似た曲が他にもたくさんあって、それほど価値を感じない。

2018年6月18日月曜日

R.シュトラウス ホルン協奏曲

デニス・ブレインによるR.シュトラウスのホルン協奏曲のCDを手に入れた。
伴奏はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニアO. 250円でゲット。
RICHARD STRAUSS The Two Horn Concertos
DENNIS BRAIN (horn)
WOLFGANG SAWALLISCH cond. PHILHARMONIA ORCHESTRA 1956 EMI
わりと古い1986年USA盤らしい。裏面を見ても英文解説書をめくってみてもどこにも録音年データがない。
CDショップのサイトなんかで調べてみたら1956年の録音らしい。

第1番Op.11のコンチェルトが好き。リヒャルトが天才少年だったときの曲。たぶん相当に難しい。
古い録音だけどブレインの抜けの良い明るくクセのないホルンの技術が最高。

第2番はリヒャルトが老人になってからの作。自分、こっちはあんまり聴かない。
けど今回聴いてみてこちらの曲も難しそうで深い内容があるように思えた。やっぱ良い曲かも。

なぜか余白にヒンデミットのホルン協奏曲も収録。こちらは初めて聴いた。
やっぱりヘンテコで曲そのものにはあまり魅力を感じない。気づいたら終わってた…って曲。

2018年5月2日水曜日

プロコフィエフ 交響曲第2番

もうブログを続けるのも難しくなってきたw 家でじっくりクラシック音楽を再生することもめっきり少なくなった。今では音楽よりも読書に時間をさいている。

ロストロポーヴィチ指揮、フランス国立管弦楽団によるエラートへの全集録音の1枚。
このCDはプロコフィエフの交響曲第2番と第3番が収録されているのだが、今回は第2番のみ聴いてみた。

プロコフィエフは第1番がダントツで演奏機会が多いけど、自分はほとんど興味がなくて聴いていない。第5番も昔は代表作のように言われていて何度も聴いたりしたけど、今ではほとんど聴かない。
で、第4番、第6番、第7番、チェロのための交響的協奏曲も好きだけど、自分が一番聴いたのは第2番。

初演時の評価はかんばしくなかったみたいだけど、ガシガシに鉄骨でできてますという感じとプロコフィエフらしい哀愁も気に入ってる。プーランクはこの曲を高く評価してたっぽい。もっと演奏されていいかと思う。

昔はあんまりプロコ全集はなかった。今もそれほど手に入りやすくもないかもしれないけど、かつての国内盤CD1枚買う値段で全集が買えるようになってる。

2018年4月2日月曜日

プーランク ピアノと木管のための作品集

プーランクの木管楽器のためのソナタと六重奏曲をまとめた1枚を手に入れた。

パスカル・ロジェ(ピアノ)他オールフランスキャストによる英Decca(LONDON)レーベル1988年の録音。今回手に入れたものは1995年のポリドール国内盤。280円でゲット。

プーランクの管楽ソナタは傑作ぞろい。ただ、この1枚にはホルンのためのエレジーが収録されていないのが残念。

1曲目「ピアノ、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットのための六重奏曲」(1932年作曲1939年改作)がまず傑作。室内楽の愉悦。軽妙洒脱。楽しい曲。かなり好き。

2曲目「クラリネット・ソナタ」はミシェル・ポルタルのクラリネット。自分、この人を存じ上げない。国内盤なので解説書があるのだが経歴はそれほど詳しいことが書いてない。
出だしから勢いがすごい。これはテンポが速めではないか?この曲もたいへんにおしゃれで好き。喜びと哀しみの二面性。
1962年作曲のプーランク最後の作品だって今回初めて知った。

3曲目「フルート・ソナタ」はパトリック・ガロワのフルート。
この曲も大変に有名でフルート奏者の必須レパートリー。初演は1957年作曲者のピアノとランパルによる。
出だしからやや暗い感じだけどやはり楽しい曲。第3楽章が特に楽しい。自分、この曲を久しぶりに聴いたけど、昔パユやランパルで聴きすぎてたのを想い出した。

4曲目「オーボエ・ソナタ」はモーリス・ブールグのオーボエ。この人はパリ管弦楽団の首席奏者だったらしい。
この曲は1962年作曲でプロコフィエフの死を悼むエレジー。以前からよく聴いていたけど、この曲だけが他の曲と比べてかなり悲哀度が高い。ここでの演奏は技巧的にも深みにおいてもかなり高精度で素晴らしいとしかいいようがない。

5曲目「ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲」
この曲は今までとくに印象がなかった。1926年に初演。プーランク自身がお気に入りの曲だったそうだ。
フランスの伝統的古典音楽っぽい。やっぱりコンパクトにまとまって楽しくおしゃれな曲。

2018年3月22日木曜日

マーラーNo.3 ケーゲル&ドレスデン・フィル

ヘルベルト・ケーゲル指揮ドレスデン・フィルによる1984年のライブ録音CDがそこにあったので連れ帰った。500円でゲット。500円の値札の下には1250円の値札がついていた。安くなったタイミングで手に入れるのが自分。
Herbert Kegel cond. Dresdner Philharmonie 1984 
Violetta Madjarowa(alt) 25/3/1984 Kulturpalast,Festzaal,Dresden
裏面の情報を読み取ると、WiesbadenのDeutsches RundfunkarchivのライセンスによるWEITBLICKレーベルによる2002年のCD化らしい。輸入盤らしく内容の乏しい英語解説が短く書かれたペラ紙1枚のみ挟み込まれている。なぜかジャケット写真がN響に客演したときのものらしい。

このCDはわりと多くの人が感想を書いている。日本においてもマニアックな層でそれなりに売れたらしい。

聴いてみてライブ一発録音クオリティの演奏だとすぐわかる。管楽器奏者がときどき耳障りな音を出す。
第1楽章は33:59におよぶ。普通ならこれだけで交響曲1曲分を聴いた体力と集中力を奪われる。

だがやはり、自分が今まで聴いてきた演奏とはだいぶ違ってる。個性的で冷徹な名演奏を聴くことができる。ケーゲルだとマーラーであってもしつこさや暑苦しさを感じる瞬間がまるでない。終楽章は空前絶後にかなり個性的で美しい。

2018年2月28日水曜日

マーラー No.10 ラトル&ボーンマスSO

サイモン・ラトルが1980年にボーンマスSO.とEMIに録音したマーラーの第10交響曲のCDを見つけた。HMV CLASSICSによる2001年廉価復刻盤。
第10番はここ数年聴いてなかったので連れ帰った。280円でゲット。

これがSir Simon Rattleの指揮者デビュー盤らしい。City of Birmingham時代以前はBournemouth Symphony Orchestra で腕を磨いていたって自分は知らなかった。
ラトルは後年にベルリンPOともこの曲をEMIに録音してるけど、自分はまだ聴いてない。ベルリン時代のラトルのCDをあんまり聴いてない。

マーラー10(クック版)は他にザンデルリンク&ベルリンSO盤しか持ってなかった。聴く前にちょっと軽い決意のようなものが必要だと感じていた曲。

第1楽章アダージョはたまに演奏されるけど、このCDは最初から若々しくてスマートな印象。かなり気に入った。EMIにしては録音も悪くないように感じた。