2016年8月15日月曜日

BRITTEN / THE RESCUE OF PENELOPE

ベンジャミン・ブリテン(Benjamin Britten 1913-1976)にはまだまだ自分の知らない舞台用の作品が多い。「ペネロペの救出」という1943年にラジオ放送用に書かれた朗読劇音楽の輸入盤CDがそこにあったので連れ帰った。500円。こういうものは出会ったそのときに買っておかないと。

BRITTEN / The Rescue of Penelope
Kent NAGANO cond. Hallé Orchestra  1995 ERATO

クラシックにはラジオ放送用の音楽劇、オペラのために書かれたものもある。英国のブリテン、イタリアのメノッティはそんな作品を書いている。

ユリシーズ(オデュッセイウス)って現代日本人で知識がある人ってそれほどいないんじゃないか。自分もよくわからない。たぶんホメロスの「オデュッセイア」は世界史知識として知ってる。たぶん古代ギリシャの英雄。

以前、モンテヴエルディの「ウリッセの帰還」というオペラを聴いたことがあるので、なんとなくペネロペという女性のことは記憶にある。王の不在中に妻へ求婚した者は次々に殺される…という展開に驚愕した。

このCDが世界初録音。朗読担当はジャネット・ベイカー。アテナ、アルテミス、エルメス、アポロという役を歌手が歌う。そのへんは英語解説書は書いてあるっぽいけど、しっかり読む気が起こらないw 

1943年という時節柄、トロイア戦争に出ているオデュッセイウス、夫の帰還を待つ貞淑な妻・ペネロペ、侵略者によって荒廃した街イタカ、そして勝利…という物語は、出征兵士とその妻、英国民を鼓舞する役割があったんだろう。調べてみてもこの曲の情報がなさすぎてわからない。

ラジオ放送用劇音楽なのでわかりやすい音楽。

メゾソプラノ独唱の「パイドラ Phaedra」はとてもブリテンの声楽作品っぽいモノローグ。アテナイ王の妻の波乱の恋。こちらもギリシャ古典の世界。

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