2016年6月10日金曜日

Martinů / Symphonies Nos.1 & 2

チェコの作曲家マルティヌー(Bohuslav Martinů 1890-1959)の交響曲を初めて聴く。このCDをたまたま280円で見つけたから。輸入盤で解説書が一部損壊してたけどマルティヌーへの興味が勝った。

Martinů Symphonies Nos.1 & 2
Claus Peter Flor cond. Berliner Sinfonie-Orchester 1989 VEB Deutsche Schallplatten, 1990 BMG, RCA VICTOR

マルティヌーはチェコ人による演奏が多いのだが、これは東ドイツの若手指揮者だったクラウス・ペーター・フロールとベルリンSO.というドイツ人による演奏。

ほぼすべてのジャンルに多くの作品を残したマルティヌーは交響曲には慎重で、大戦後にアメリカ・NYに渡ってから最初の交響曲を発表した。バルトークと同じようにクーセヴィツキーの援助があった。

第1番(1942)は大戦中に書き始められた。解説書を読んでいるとJamaicaという地名が出てきて驚いたのだが、ニューヨークにジャマイカ地区という場所があるって初めて知った。移民の多い街で、当時はチェコ人も多かったらしい。そんな場所で書かれた曲。

第1番はアンセルメに賞賛されたらしい。この曲は大戦中の重苦しい感じもするけど、どこか軽快で楽しさも感じる。20年代30年代をパリで過ごしニューヨークへ渡ったという経歴から想像しやすいコスモポリタンな作風。

第2楽章Allegroでかろうじてチェコらしい民謡っぽいメロディーも登場。ピアノも効果的に使われてる。第3楽章Largoは重くて暗いが、自分はここが一番好き。
創作の主が室内楽だったマルティヌーらしさも発揮されたたいへんに聴き応えのある曲。フロール盤では37:06で演奏。

第2番は第1番より牧歌的。とても親しみやすい作風。マルティヌーの故郷モラヴィアの風景を感じさせる曲なんだろう。フロール盤では24:35で演奏。

マルティヌーはもっと演奏されていいって思う。なにせ残した楽曲が膨大にある。録音ももっとあっていい。もうクラシック音楽界にマーラーやショスタコーヴィチのようなブームは起こらないのかな。

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