2016年1月27日水曜日

Boris Blacher / Orchestervariationen über ein Thema von Paganini

ボリス・ブラッハー(Boris Blacher 1903-1975)は満州で生まれたドイツ人の作曲家。ベルリン・フィルのコンマスだったコーリャ・ブラッハーの父。ボリスって名前はあまりドイツ人っぽくないけど、父親がエストニア生まれのバルト系ドイツ人なんだな。

自分には馴染みのない作曲家で、「パガニーニの主題による変奏曲」ぐらいしか聴いたことがなかった。先日このCDを街で拾ってきた。ヘルベルト・ケーゲル指揮、ドレスデン・フィルによる演奏。500円でゲット。

BORIS BLACHER Concertante Musik für Orchester, Orchestervariationen über ein Thema von Paganini, Zweites Klavierkonzert (in variablen Metren)
Gerty Herzog, piano HERBERT KEGEL cond. Dresdner Philharmonie 1980
という、edel BERLIN CLASSICS から1995年に出た協奏的な3曲を集めたCD。ブラッハーってこんな顔してたんだな。初めて見た。

イサン・ユン、クラウス・フーバーの師匠ということは細川俊夫は孫弟子か?このCDで指揮をしているケーゲルも弟子のひとり。

1曲目、Concertante Musik für Orchester, Op.10 (1937)は初めて聴いた。10分ほどの曲。
珍しい曲かと思っていたけど、YOUTUBEにテンシュテット&NDRの演奏があがっててびっくり。
1937年というとヨーロッパは戦乱の時代に突入する時代だが、予想に反してとても楽しい曲。何も知らないで聴いたらストラヴィンスキーの曲?って思ったかもしれない。

2曲目、Orchestervariationen über ein Thema von Paganini Op.26 (1947)はわりと耳にする曲。自分はインバル、ショルティのCDを聴いたことがある。YOUTUBEにチェリビダッケ、フリッチャイの大変個性的な演奏があがっていてやっぱりびっくり。
これも大変楽しい曲。個人的にブリテン「青少年のための管弦楽入門」と同じぐらいの頻度で演奏されてもいいのでは?と思う大変に楽しい曲。ま、40年代にこんな曲を作っているということは、ドイツのクラシック界の本流とは外れた作曲家だった、ということだな。

3曲目、Zweites Klavierkonzert (in variablen Metren) Op.42 (1952) は詳しいことがあまりよくわからない曲。ピアノのGerty Herzogはブラッハー夫人。
この曲はかろうじて現代曲と呼んでもいいかもしれないが、やっぱり明るくて楽しく親しみやすい。ベルク、ヴェーベルンといった音楽とはまるで違う。2/8, 3/8, 4/8, 6/8という変拍子が連続する箇所が印象的。

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