2015年11月19日木曜日

ザンデルリンクのマーラー「大地の歌」

クルト・ザンデルリンク指揮ベルリン交響楽団のマーラー「大地の歌」を見つけた。500円で購入。

Kurt Sanderling cond. Berliner Sinfonie-Orchester 1985 edel BERLIN Classics

ジャケットは英国の画家ジョージ・フレデリック・ワッツ(George Frederic Watts 1817-1904)による「希望」だけど、なぜか左右反転してるな。
「希望」はフォーレ:レクイエムのコルボ盤でもジャケットになってる。なぜか鬼束ちひろのベスト盤のジャケットでも有名。

クルト・ザンデルリンク(1912-2011)は母がユダヤ人だったためにナチスを逃れてソ連へ亡命。以後モスクワ、レニングラード、東ドイツで指揮活動。日本でもシベリウス、ショスタコーヴィチのCDでよく名前の知られた巨匠だった。
ユダヤ系で異邦人だったザンデルリンクのレパートリーにマーラーもあってよさそうなものだが、第9番、第10番、「大地の歌」ぐらいしか録音が見当たらない。なので大切に聴く。1983年、ベルリンのイエスキリスト教会での録音。

とても重厚で暗い怨念のようなものを感じた演奏。いやあ、素晴らしい。

ペーター・シュライアーのテノールがとても雄弁。他のオペラ歌手たちとは異なるドイツ・リートの第一人者らしい語り口。新鮮に聴こえた。

ビルギット・フィニラ(Birgit Finnilä)というアルト歌手は自分はまったく名前を知らなかった。独英語の解説書をめくってみても詳しい経歴などは書いてない。北欧系の名前?
やや物足りなく感じる場面もあったけど、告別はかなりの名唱名演。

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