チャイコフスキーの協奏曲的な楽曲を集めた3枚組みのCDを500円で発見した。3枚組みCDが500円なら迷うことなく即購入。ソ連メロディヤ音源によるヴェネツィヤというレーベルの再編集CD。解説書がすべてロシア語なので詳しいことがよくわからない。
Disc1 1曲目 ロココの主題による変奏曲 op.33 ロストロポーヴィチのチェロ、ロジェストヴェンスキー指揮のレニングラード・フィル(1963)の演奏。え?すごく録音がいい。
チェロ奏者にとってはとても重要なレパートリー。ロストロポーヴィチにとっても何度も何度も演奏した曲。若き日の録音にしてもとても良い演奏に聴こえる。
2曲目はヴァイオリン協奏曲、オイストラフのヴァイオリン、ロジェストヴェンスキー指揮モスクワ・フィル(1968)によるライブ録音。
オイストラフにとって何10回も高座にかけてきたネタ。ときにリズムを弾き崩して自由闊達にサクサク進めていく。いかにも曲も聴衆も知り尽くした演目。テンションが高い。
Disc2からイーゴリ・ジューコフのピアノによるチャイコフスキー:ピアノ協奏曲集
1曲目がキタエンコ指揮のThe USSR Symphony Orchestra(1975)による第1番変ロ短調。
えっ?!っていうほどオケが薄い。編成を小さくしているのか?コンパクトでスカスカで自分が聴きなれた演奏とあまりに違っていた。人によっては楽しめるかもしれないが、それほど得たものはない。
2曲目がピアノ協奏曲第3番変ホ長調op.75 ロジェストヴェンスキー指揮The USSR TV and Radio Large Symphony Orchestra(1968)による演奏。このオケのことはよくわからない。
この曲は第5交響曲の後に交響曲として書かれ始めたけど第1楽章のみのピアノ協奏曲になってしまった曲。
ファゴットのペホ~ペホ~プホホホホ~♪で始まる軽い曲。あまり人気もなく演奏もされない。
Disc3 1曲目がこのCDを買った目的。ピアノ協奏曲第2番ト長調op.44 ロジェストヴェンスキー指揮The USSR TV and Radio Large Symphony Orchestra(1968)による演奏。おそらく、第2番の演奏と言うとたいていこれ。昔学校の倉庫に古いレコードがあってこの曲を聴いてみたことがあったけど、これと同じ演奏。
イーゴリ・ジューコフというとチャイコフスキーの「四季」かスクリャービンあたりが評価が高いけど、自分はこの第2協奏曲でその名前を知っていた。明らかに超一流の指さばきと技量。
第2楽章で長いチェロとヴァイオリンの二重奏が続く謎の構成。
ほとんど演奏もされない第2番も、この演奏で聴くと良い演奏に聴こえる。
最後の曲目が「アンダンテとフィナーレ op.79」、これは遺稿を元にタネーエフが完成させた曲。第3協奏曲と続けて演奏すると完全なものになる。
Dmitri Ratser のピアノ、ヴェロニカ・ドゥダロワ指揮The USSR Symphony Orchestra(1992)の演奏。
ピアニストの日本での読み方がわからない。ドゥダロワは国内盤だとほとんど手に入らないかもしれないソ連の有名な女流指揮者。自分はこのCDで初めて演奏に触れた。
アンダンテとフィナーレ、ぶっちゃけ良い曲。これだけでも十分鑑賞に堪える。
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