これは3年ぐらい前に500円で見つけたCD。LIVE CLASSICS というレーベルから1998年に出たっぽい。いちおうドイツ・ミュンヘンに所在があるように書いてある。
ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調 op.78
ショスタコーヴィチ : ヴァイオリン・ソナタ op.134
1985年5月13日 モスクワ チャイコフスキー音楽院での録音らしい。カガンの死後に夫人のナターリャ・グートマンが私的に所持してた録音?ライブ録音?会場ノイズがまったくないので聴衆はいない?ぜんぜん詳しいことがわからない。
こういうCDは出会ったその場で買っておかないと2度と出会えないかもしれないので即購入。しかし、naxosで聴くことができる音源っぽい。
オレグ・カガン(1946-1990)はユジノサハリンスク出身でリガ、モスクワでオイストラフの元で学んだ高名なヴァイオリニスト。リヒテルと7年の間に何度も共演し、少なくない録音を残したのだが、わずか43歳で癌で亡くなった。もっと生きていれば大巨匠になったであろう逸材で、カガンの若すぎる死にリヒテルはがっくり肩を落としたという。
ブラームスは活き活きとした爽快な演奏だと感じた。他にあまりブラームスのヴァイオリン・ソナタを聴き込んでいないのでわからない。アダージョはゆったりテンポで深みを感じる。
ショスタコーヴィチのヴァイオリン・ソナタはとても内省的で死の匂いがする。あまりヴァイオリニストのレパートリーとして頻繁に取り上げられる曲でないかも。かなりシブい。
リヒテルとカガン、父子ほどに年の離れた二人。この録音当時カガンは30代半ばだったけど、カガンの演奏はすでに巨匠の風格。自分としては満足度の高い1枚だった。
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