2015年8月6日木曜日

細川俊夫 ヒロシマ・レクイエム(1989)

Hoshokawa_hiroshimarequiem
クラシックというジャンルで自分が一番関心持ってる日本人作曲家が細川俊夫(1955-)、自分程度のクラシック趣味で聴いてみたいと思う作曲家というと細川と武満しかいない。

1955年広島に生まれた細川俊夫は早くからドイツへ渡り、ベルリン芸術大でユン・イサンやクラウス・フーバーに師事した。80年代から内外で活躍。自分の見たところヨーロッパで最も有名で評価されていている日本人作曲家。

このCDも500円で見つけた。FONTECレーベルからリリースされた「細川俊夫作品集Ⅳ」。こういったCDは見つけたその時買わないと二度と出会えないので購入。

弦楽四重奏曲第2番「原像」(1980)は細川がユンのもとで勉強していたころ、ユンとヴェーベルンの影響を受けた最初期の作品。ベルリンの厳しい冬にも影響を受けたらしい。実は自分がこのCDを買った理由は、アルディッティ・カルテットによる演奏(1990年の録音)を聴いてみたかったから。細川の、やはり初期の「ウィンターバード」という曲と雰囲気が似ている。24歳か25歳の若者が書いたって……、完全に負けた気分。

「ヒロシマ・レクイエム 語り、独唱、混声合唱、児童合唱、テープ、オーケストラのための」(1989) 広島出身の作曲家としてこのテーマに触れないわけにはいかなかったらしいが、日本語声楽曲ってほとんど聴かないし、テーマが重い。それにこのCD収録の団体がアマチュアだし…。ここで買うかどうか迷った。

これも30代中頃の作品だから、十分若い!第2楽章「死と再生」では長田新編「原爆の子」から少年と女声の作文朗読、英訳分、サイレン、カウントダウン、戦時中のニュース映像の音、グレゴリオ聖歌が聞こえてくる。インパクト十分といえる作品だけど、ニュース映像の音を使うとか、自分の現代音楽趣味とちょっと違う。

この作品は後に全5楽章形式の「ヒロシマ・声なき声」に拡大・改定された。

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