2015年7月30日木曜日

デュティユー THE SHADOW OF TIME

フランスの作曲家アンリ・デュティユー(Henri Dutilleux 1916-2013)の「THE SHADOW OF TIME」1998年初演ライブCDがたまたまそこにあったのでつい買ってしまった。小澤征爾とBOSTON SYMPHONY ORCHESTRAの委嘱によって書かれた曲。自分はあまりデュティユーのことを知らない。この機会に聴いてみるか。

英語タイトルのつけられた5つのエピソードから成る20分ほどのオーケストラと子供の声のための曲。このCD、500円で買ったけど、20分って短すぎるな。各トラックには
1.les Heures 2.Ariel Maléfique 3.Mémoire des ombres 4. Interlude 5.Vagues de lumière 6.Dominante Bleue?
というフランス語タイトルがついている。(1.時間 2.悪意のアリエル 3.影の記憶 4.間奏曲 5.光の波 6.ドミナント・ブルー?) 

抽象的で哲学的だが、「時間の影」とは第二次大戦の悲劇のことのようだ。エピソード3には「アンネ・フランクと世界の無垢な子供たちのために」と副題がついてる。「アンネの日記」から採られた言葉が子供の声で歌われているようだが、言葉の内容は解説書に書かれていないので不明。「どうして私たちが?」というようなことを言ってるらしい。

シンバルとトランペットに続いて「でででど~ん!」ティンパニの強奏,、悲劇的に始まる。だが、思っていたよりも現代音楽っぽくないな。20分と短いし、たぶん誰でも耳を傾けられる曲じゃないか。拍手喝采になってる。

だが、この曲はデュティユーの代表作とは言えないだろうと思う。 ボストン・シンフォニーと小澤はリハーサルに1週間かけたそうだが、他にもCDがある今となっては「初演」ということしかこのCDを選ぶ理由はないかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿