ドミトリ・カバレフスキー(Dmitri Kabalevsky 1904-1987)のピアノ曲集のCDを見つけたので連れて帰った。
ARTUR PIZARROというピアニストによる1994年の録音だが、ポルトガル出身で1990年の国際コンクール以後、北米や欧州で活動している人らしい。すでに多くのCDがあるらしい。
英Collins CLASSICレーベルのCDを手に入れたのは初めてだった。540円でゲット。ロシア構成主義っぽいジャケットが良い。
カバレフスキーというソ連の作曲家はまだそれほど聴いたことがないのだが、まだ1曲たりとも良いと思う曲に出会っていない。平易な社会主義リアリズム路線の曲しか聴いてない。ピアノ曲はホロヴィッツの古い録音でしか聴いたことがなかった。
ピアノ・ソナタ 第1番 ヘ長調 Op.6 を聴く。
英文解説書がカバレフスキーの簡単な経歴にしか触れていなくて、楽曲の詳細は不明。1927年に作曲された曲らしい。20分にも満たない曲。
なかなかの力作だと感じた。ちょっとスクリアビンも連想。
カバレフスキーを「道化師」みたいな曲を書くソ連体制派の人だと思ってナメてたので意外だった。
レチタティーヴォとロンド Op.84
6分半少々の曲だが、これもしっかり重厚な内容。
ピアノ・ソナタ 第2番 変ホ長調 Op.45
これは聴いていてプロコフィエフっぽいなと感じていたら、プロコフィエフの戦争ソナタへのアンサーとして1945年に書かれたものらしい。25分ほどの大作。エミール・ギレリスに献呈。
4つの前奏曲 Op.5
小品集。短い。
ピアノ・ソナタ 第3番 ヘ長調 Op.46
カバレフスキーのピアノ・ソナタで最も有名。第2番の翌年、1946年に書かれたらしい。
ロシアらしさが十分に聴きとれる。メランコリックかつ平易で楽しい15分ほどの曲。自分のカバレフスキーのイメージに一番近い。
ソナタを3曲聴いて、第1ソナタが一番好きだった。
ARTUR PIZARROというピアニストは日本ではそれほど知られていないっぽいが、相当な技量を持っていると確信できた。リスト、スクリアビン、ラフマニノフなど、すでに多くの録音がある。知られざる変わった曲も多く録音しているようだ。
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